新潟は1-1で横浜と引き分けた。勝ち点は7となった。決勝トーナメント進出は1次リーグ最終節の福岡戦(6月5日)の結果次第になった。前半7分、FW指宿洋史(25)のゴールで先制するが、後半27分に追いつかれ、勝ち点3を逃した。

 立ち上がりの1点が新潟を勢いづけた。だが、それを守り切れずに無念の引き分けに終わった。

 絶好の立ち上がりだった。前半7分、MF伊藤優汰(23)が右サイドをドリブルで突破。ペナルティーエリアに入ってからはゴールライン沿いに進む。ゴール正面に出したパスを、FW指宿が冷静に右足に合わせて押し込んだ。

 指宿はナビスコ杯は今季初出場。得点はリーグ戦第2節神戸戦(3月5日)以来、81日ぶり。久々のゴールに、得点直後はFW成岡翔(31)と抱き合いながら笑顔を見せた。

 主砲のゴールをアシストした伊藤は、2-1で勝利したナビスコ杯前節柏戦(18日)で先制点を挙げている。その好調をキープし、結果を出した。

 そのリードを守り切れなかった。「ゼロに抑えていれば負けない」。そう話していたDF大野和成(26)は「それぞれがボールに向かっている」と、セットプレーの守備に自信を見せていた。だが、そこからの失点だった。後半27分、横浜のMF仲川輝人(23)にFKの混戦からゴールを許して追いつかれた。

 リーグ戦では3試合連続無失点中。G大阪、浦和、川崎Fと攻撃力のある相手をことごとく封じてきた。その粘り強さを、横浜には90分間発揮し続けることができなかった。

 これで決勝トーナメント進出は1次リーグ最終節の福岡戦に持ち越しになった。勝たなかったが、負けなかった。その事実をプラスにする。【斎藤慎一郎】