甲府を退団するFW盛田剛平(40)が9日、千葉県内で行われたトライアウトに参加した。大半を占めた20代前半の選手に交じり、ミニゲーム2本、試合形式で45分間プレーした。今季はリーグ6試合の出場で無得点に終わったが、「自分からギブアップするつもりはありません」と現役続行へ強い意欲を見せた。

 5月に左膝半月板を損傷し、手術を受けた。7月まで離脱。引退が頭をよぎってもおかしくなかったが、「現役が一番いいと思っている」と情熱は消えなかった。シーズン終了からトライアウトまで1カ月がたっており、左膝に急な負担をかけないようミニゲームの1本はトレーニングシューズでプレー。試合形式も90分は避けた。

 今季のJ1登録選手ではチームメートのDF土屋、名古屋GK楢崎に続いて3番目の年長選手だった。白髪も目立ち始めたベテランは、来季プレーできるならカテゴリーにこだわらない。「40歳というだけで興味を持ってもらえないかもしれないけど。あがいてます。どこからも声がかからなかったらすっと引きます」と、穏やかに笑った。最善を尽くし、朗報を待つ。【岡崎悠利】

 ◆盛田剛平(もりた・こうへい)1976年(昭51)7月13日、名古屋市生まれ。神奈川・桐蔭学園高、駒大を経て99年に浦和でJデビュー。その後川崎Fなど6チームを渡り歩く。広島時代はDFにコンバートし、14年に再びFWに戻った。14年には38歳で自己最多リーグ5得点を挙げた。189センチ、86キロ。利き足は左。