神戸が元ドイツ代表のFWルーカス・ポドルスキ(31)の獲得交渉に入っていることが17日、分かった。昨年末にクラブ関係者がドイツ入りし、本人と極秘に接触したことが判明。近日中に代理人を通じて本格的な交渉に入る。この日、クラブ関係者も「両者が前向きに考えているのは事実」と認めた。16日付ドイツのビルト紙(電子版)によると契約期間は2年半で、推定年俸は14~15年に在籍したC大阪FWフォルランのJリーグ最高額6億円を超える800万ユーロ(約9億6000万円)。ガラタサライとの契約を18年まで残しているために400万~500万ユーロ(約4億8000万円~6億円)の移籍金も用意する大型契約だという。

 実現すれば超ビッグネームの獲得となる。昨年、神戸の親会社楽天が17~18年シーズンからバルセロナとスポンサー契約を結ぶなど、神戸は世界的に注目を集めている。ポドルスキとの交渉が順調に進めば、今月中にも大物助っ人が来日することになりそうで「フィーバー」が期待される。

 ポドルスキはかつてBミュンヘンなどでプレー。ドイツ代表としてW杯に3大会連続で出場し、14年ブラジル大会では優勝に貢献した。左利きのストライカーで代表通算129試合48得点。現在はトルコ1部ガラタサライに所属しているが、情勢不安などが原因で本人が海外移籍を希望。ビルト紙によると中国複数クラブからもオファーが届いているという。

 神戸は昨季クラブ最高順位の年間7位で終えた。悲願の初優勝を目指す今季は、アトレチコ・ミネイロからブラジル人MFウエスクレイを完全移籍で獲得。昨季J1得点王のFWレアンドロや韓国代表GKキム・スンギュ、ブラジル人MFニウトンも所属しており、5人目の外国人として最後にポドルスキが加入すれば、豪華布陣が整うことになる。

 ◆ルーカス・ポドルスキ 1985年6月4日、ポーランド・クリビツェ生まれ。2歳でドイツ・ケルンへ移住。03年にケルンの下部組織からトップ昇格を果たし、06年にBミュンヘンへ移籍した。プレミアリーグ・アーセナルなどでもプレーし、15年からトルコ1部ガラタサライに完全移籍で所属。ドイツ代表として129試合48得点。昨年8月に代表引退を表明した。180センチ、80キロ。

 ◆W杯優勝メンバーのJリーグ入り 90年大会で西ドイツ代表として優勝し、93年に市原(現千葉)に加入したMFリトバルスキーが最初。94年に同じく西ドイツ代表のDFブッフバルトとMFバインが浦和に加入した。94年大会で優勝したブラジル代表メンバーは8人がJリーグを経験。DFロナウドは出場機会はなかったものの、清水在籍時に優勝メンバーとなった。その直後に、MFレオナルドとDFジョルジーニョが鹿島、MFジーニョが横浜F、MFドゥンガが磐田、FWミューレルが柏、GKジルマールがC大阪に加入。6年後の00年にFWベベットが鹿島入りした。02年大会優勝のブラジル代表はFWルイゾンが05年に名古屋入り、96、97年に柏に在籍していたFWエジウソンは優勝経験後の02年に柏に復帰。95、96年に清水でプレーしたイタリア代表FWマッサーロは82年大会で優勝を経験。