磐田は15日、鹿児島キャンプ打ち上げから2日間のオフを挟み、大久保グラウンドで練習を再開した。キャンプ中は守備に重点を置き、チームを調整してきた名波浩監督(44)は「ここから、全員で攻撃のイメージを共有していきたい」と、本格的な攻撃練習を開始。この日は、9対9のミニゲームなど実戦形式の練習を通じてペナルティーエリア付近での連係面を確認した。

 今季、磐田の攻撃で期待が高まるのは、新加入のMF中村俊輔(38)とFW川又堅碁(27)の新ホットラインだ。鹿児島キャンプ中に行われた3試合のDAZNニューイヤー杯で、2人が出場したのは、初期調整段階のJ2熊本との初戦のみ。その一方で、非公開で行った練習試合で起用していた。

 今後も予定している練習試合は非公開(18日)で、このまま新ホットラインを公開しないまま開幕試合(アウェーC大阪戦)を迎えそうだ。その理由を名波監督は「見せる必要はないと思っているから」とだけ説明した。

 残り10日。スペイン1部リーグのセビリアから日本代表MF清武弘嗣が復帰したC大阪との一戦は、開幕第1節で最も注目されてきた。チームにとっても今季を占う大事な試合になる。それゆえに、相手に情報を与えないのも1つの戦略。最大の武器、新ホットラインは隠して研ぎ澄ましていく決意だ。【前田和哉】