FC町田ゼルビアFW中島裕希(32)が、ジェフユナイテッド千葉戦でJ2通算300試合出場を達成した。

 昨季加入して14得点を挙げたエースは、今季の開幕戦もフル出場。最前線での献身的な守備とサイドに流れてのゲームメークに追われて無得点に終わったが、シュート数では14本対7本(中島は1本)と圧倒した試合の組み立てに力を注いだ。

 3年ぶりの開幕星を狙ったチームは前半40分、千葉MF町田也真人(27)に決勝点を許して敗戦。昨季の開幕戦も、後にJ1昇格するC大阪に0-1で敗れており、2年連続で相手を押し込みながらの悔しい黒星発進となった。史上29人目のJ2・300試合を勝利で飾れなかった中島は「去年と同じ展開になって残念だけど、攻撃の形は固まりつつある。あとはフィニッシュの精度を上げていければ」と切り替え、節目についても「FWは途中出場でも1試合になるから」と謙虚に受け止めていた。

 町田は2年連続で初戦を落としたものの、J2復帰した昨季は7位と躍進。4月に一時、クラブ史上初の首位に浮上した。その中で山形から加入した中島は全42試合に先発し、キャリア最多となる14ゴール。33歳になる今季も「昨年以上の数字を残す」活躍が期待されている。J1では鹿島、仙台、山形で計95試合に出場。Jリーグ通算400試合にも、合算であと「5」に迫っている。【木下淳】