鹿島アントラーズは、06年10月14日のジェフユナイテッド千葉戦(0●4)以来、11季ぶりに本拠カシマスタジアムで3失点以上の完封負けを喫した。

 高卒ルーキーの安部裕葵(ひろき、18)が、左MFでJ1初先発した。同4分にはFW金崎夢生(28)のパスを受けると、ドリブルで積極的に仕掛けて右足でシュート。同9分には金崎の縦パスに抜け出すも、DFのタックルに倒され、得点は奪えなかった。前半のみで交代となり「今日は、早く帰りたい」と悔しい表情を浮かべた。

 安部に代わって後半開始から投入されたFWペドロ・ジュニオール(30)は、再三の好機に決定力を欠いた。同14分、MF遠藤康(29)のスルーパスに抜け出してGKと1対1となるも、右足シュートはゴールわずか左へ。同18分には金崎のグラウンダークロスを右足で合わせたが、GKの好セーブに阻まれた。同19分にも左足でシュートを放つが、DFに当たり、無得点。相手の8本を上回る、19本のシュートも実らず、試合終了。これで今季はホーム4戦で1勝3敗。得点はわずか1点しか奪っていない状況だ。

 ペドロ・ジュニオールと並ぶチーム最多4本のシュートを放ったFW土居聖真(24)は「ホームで全然勝てていないので申し訳ない。ゴールも少なく、前線の選手として責任を感じています」と反省。MF永木亮太(28)も「早い時間帯に失点してしまった。前節の仙台戦よりも、球際のところが緩かった」。前半15分、同21分と、序盤に立て続けに失点した守備面も反省した。

 26日にはアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグ第5戦アウェー蔚山(韓国)が、中3日で行われる。2勝2敗の勝ち点6でE組2位の鹿島にとっては、決勝トーナメント進出に向け、重要な一戦。永木は「ACLも負けられない。勝てば決勝トーナメントに、ぐっと近づく。アウェーで厳しい戦いになるが、勝って帰ってきたい」と懸命に気持ちを切り替えた。【鎌田直秀】