ベガルタ仙台はアウェーで北海道コンサドーレ札幌に2-1で勝利した。勝ち点を13に伸ばして、2位以上が確定。最低でもプレーオフ進出が決まった。目標のチーム初となる同杯4強に向けて、準々決勝進出が視界に入った。

 渡辺晋監督(43)は「勝ち切れたのはポジティブに捉えたい」。前半4分に失点も同15分、移籍後初先発のMF中野が得意のドリブルからチーム初シュートすると攻撃陣が活性化する。同17分、ボックス内でFWクリスランからパスを受けたMF佐々木匠(19)が反転し、左足で同点弾。同20分、MF三田のFKから、かつて札幌の主将を務めたDF石川直樹(31)が勝ち越しヘッドを決め、わずか3分で試合をひっくり返した。

 後半立ち上がりは守備。同5分にGK関がミドルを好セーブ、同10分にMF藤村がカウンターをとめた。中盤に入ると渡辺監督はFW石原、MF奥埜を投入。終盤にはDF増嶋も加え、同監督の「クラブの歴史を塗り替える」という強い決意が伝わってきた。

 石川直は「チーム全体の力を証明できた」。リーグ戦では13位と思うような結果を残せていない中、ルヴァン杯での快進撃は好材料だ。1位通過は31日の最終節で東京が清水に負けるのが条件だが、佐々木が「どこかで東京は転ぶと思うんですよね」と言った通り、信じるだけだ。【秋吉裕介】

 ◆ルヴァン杯1次リーグ突破メモ 各組1位は確定。各組2位と3位は、ホームアンドアウェー方式のプレーオフにまわる。第1戦は6月28日、第2戦は7月26日。勝者2チームが、各組1位とACL出場4チームとともに争う準々決勝に進出。