名古屋グランパスが2-1で横浜FCに勝ち、第8節以来の首位に返り咲いた。

 前半8分に失点したが、後半開始からDF内田健太(27)に代え左サイドにFW杉本竜士(23)を投入。中盤左サイドのMF和泉竜司(23)を左サイドバックに下げる、今季初の布陣でリズムをつかんだ。

 風間八宏監督(55)は「左サイドが2人ともリュウジだったので、呼んだら両方振り向くからやりづらかった」と試合後に冗談を交えて笑顔を見せるなど、采配も的中。同10分と、同32分に獲得したPKをFWシモビッチ(25)が落ち着いて決めた。今季8得点目のシモビッチも「キャリアの中でPKで2点とったのは初めて。もちろん得点を重ねることも大事だが、チームが勝つことが一番重要。今日も最後まで全員で戦えた」と喜んだ。

 守備を支えたのはGK楢崎正剛(41)だった。横浜フリューゲルス時代の本拠三ツ沢球技場(現ニッパツ三ツ沢球技場)で、07年のJ1横浜FC戦以来のプレー。「雰囲気は好きだし、昔戦っていたスタジアム。とはいっても名古屋のほうが随分長いんですけれどね」。開始早々に横浜FCのFWイバに直接FKを決められ先制されたが「直接やられるというのは多くないほうだと自信はあったんですが…。さすがに2回やられたら立場がない。意地というのか」と、終了間際のMF中里の直接FKは左手1本で止めた。1万769人の大観衆の中、勝利のホイッスルを聞くと、ガッツポーズで勝利の喜びをかみしめた。