横浜は30日、木村和司監督(53)と今季限りで契約を解除し、後任にJ1大宮などで指揮を執った経験を持つ樋口靖洋コーチ(50)が昇格すると発表した。

 横浜はJ2京都に敗れた29日の天皇杯全日本選手権準決勝後、木村監督に解任を通告した。嘉悦朗社長は「結果は残っているが、内容に前進や積み上げがなかった。きのうの負けがきっかけではなく、リーグ戦の後半から問題意識を持っていた」と説明した。クラブOBで元日本代表選手の木村監督は就任した昨季はJ1で8位、今季は5位だった。

 木村監督は30日午前、横浜市のクラブハウスを訪れ、選手たちにあいさつし「タイトルを取らせてやりたかったし、力を引き出せなくて悪かった」と話したという。同監督は「結果にこだわりすぎて、ワシらしい(攻撃的な)サッカーが一つもできなかった。ファンにも悔しい思いをさせて離れるのは残念。本音はもう少しやりたかった」と無念さをにじませた。