<J1:浦和3-0千葉>◇第11節◇6日◇埼玉

 千葉のヨジップ・クゼ監督(55)が、解任されることが6日、分かった。これまで周囲に辞意を漏らすなど去就が注目されたが、結局、同監督の意思は反映されず、解雇となった。浦和に0-3と惨敗後、昼田宗昭GMは「ちょうどシーズンの3分の1が終わった段階だし、クラブとしては何らかの形でやらないといけない」と説明した。

 34節中、11試合終了時点で、白星なしの勝ち点2では、続投の選択肢は考えられなかった。同監督は「シーズン前に能力のある5人が抜けたことと、ケガ人が多かったこと」を低迷の理由に挙げた。チーム事情もあり、ここまで我慢してきた三木博計社長も「3分の1は1つのメドだった」と、昼田GM同様、決断の時が訪れたことを強調した。

 クゼ監督は、クロアチア代表監督候補にも名前が挙がった名将だが、千葉では1勝もできずにチームを去ることになった。この日は、最後の指揮を意識したのか、90分間、ベンチに座ることなく、絶えずピッチへ指示を送った。チーム幹部や選手全員は試合後にサポーター席の前で頭を下げたが、クゼ監督は速足でロッカー室に消えた。

 同監督の解任は7日に正式に発表され、同時に後任に越後和男コーチ(42)が昇格し、早速指揮を執る。中断までの残り2試合は、クラブOBの越後コーチが監督に昇格し、指揮を執るが、中断期間中に新しい監督を捜す可能性は高い。残留、降格の境目である15位新潟、16位清水とは勝ち点10差。残る3分の2のリーグ戦で、降格圏から脱出しなければいけない。