J1昇格を置き土産に、ベガルタを去る-。1日に戦力外通告を受けたDF岡山一成(30)とMF佐藤由紀彦(32)が2日、今季最終戦(6日草津戦)の勝利と、入れ替え戦を勝ち抜く原動力になることを誓った。岡山はプロ12年目で初めて味わう屈辱にも「昇格して笑顔で仙台を去る」とキッパリ。3クラブをJ1の舞台に上げた「昇格請負人」が私情をかなぐり捨てて、サポーターとともに歓喜の涙を分かち合う。

 自分のことはシーズン後に考えればいい。そんなプロ魂が岡山から伝わってきた。普段と変わりない、仲間を鼓舞する大声が練習場に響いた。人生初の戦力外にも「プロの世界なんで、こういうのはある」と岡山は冷静に受け止めた。

 今季33試合に出場し4得点。不動のセンターバックとしてサポーター人気も高かった。だが岡山自身、納得できない部分も感じていた。「自分が試合に出て良かった面も悪かったのもある。今のこの位置(3位)がいいのか…。自動昇格にいけたかもしれない」。首痛などに苦しみ、思い通りに動けない時もあった。それでも04年川崎F、05年福岡、06年柏で体験した「昇格請負人」としての決意を気丈に語った。

 岡山

 (最終戦に)出る準備にこだわる。消化試合ならともかく(入れ替え戦を含め)残り3戦、昇格へ自分の力を加えたい。昇格させて、このチームを去る。笑顔で去りたい。

 99年東京、06年柏で昇格を体験した佐藤も「まだ終わっていない。J1に上がるチャンスがある。自分のことより、J1に上げることを考える」と、草津戦に集中する構えだ。

 30日の鳥栖戦で岡山をベンチ外にした手倉森監督は「あくまでパフォーマンスの問題」と説明。最終戦で岡山の先発起用の可能性も示唆した。お祭り男には、サポーターと一緒にうれし涙で仙台を去る姿が似合うはずだ。【山崎安昭】