コンサドーレ札幌の三浦俊也監督(45)が残した記念ネクタイを「永久保存」するプランが8日、浮上した。今季限りで退任する三浦監督が6日の最終節のホーム鹿島戦後、札幌サポーター前のゴールネットに自身の赤黒のネクタイを結んでいた。ネクタイはすでにクラブ側に渡されており、札幌ドーム内に展示して公開する案や記念品として保存することなどが検討されている。

 ネクタイは永久に不滅です-。今季限りで退任する三浦監督が札幌に残した赤黒のネクタイを「永久保存」するプランが持ち上がった。クラブ関係者は8日、「本人に返すというのではなく、どこかに飾るとか、札幌ドームのブースに置くことも考えていきたい」と話した。本人に返却はせず、クラブ側で管理することになりそうだ。

 三浦監督は6日の今季最終節ホーム鹿島戦後、札幌への愛着を行動で表した。この日、身に着けていた赤黒ストライプのネクタイを、場内一周の途中で本拠地の札幌サポーター側ゴールネットに結んだ。ネクタイは試合後しばらく、そのままにしてあったが、札幌ドーム関係者によりゴール撤去とともに回収された。渡されたクラブ側では、今後の保存方法などを検討している。

 有力なのは、札幌ドームにある「メモリアルコーナー」で公開する案。現在、サッカー関連では札幌ドーム初ゴールとなった01年7月21日横浜戦のFW播戸のサイン入り記念球や、02年日韓W杯のイングランド代表の作戦ボードなどが展示されている。三浦監督のネクタイも“殿堂”入りする可能性が高い。期間については限定になりそうだが、その後もクラブ事務所やクラブハウスでの保管が予想される。

 三浦監督が指揮を執った2シーズンは、クラブに大きな財産を残した。6季ぶりにJ1で戦った今季はJ2降格となったが、就任1年目の昨季J1昇格に導いた功績は色あせるものではない。クラブ関係者は三浦監督がネクタイを結んだことについて「2年間、ありがとうという意味など、何かメッセージがあったのではないか」と言う。「ファンとして(札幌を)応援していきたい思います」と話した三浦監督の思いが詰まったネクタイが、これからも札幌を見守っている。【長島一浩】