<J1:G大阪2-2広島>◇第4節◇4日◇万博

 G大阪はラッキードロー!

 G大阪が“微妙”判定に救われた。ホームの広島戦で1-2で迎えた後半2分。MFルーカス(30)はペナルティーエリア内で足を滑らせ転倒したように見えたが、PKを与えられた。これをMF遠藤保仁(29)が決め、J現役最多に並ぶ20PKを達成。そのまま引き分け、勝ち点1を手にした。前節京都戦(3月22日)は、逆に微妙な判定でPKを献上し今季初黒星を喫したが真逆の結果だった。

 G大阪にとっての“幸運”は後半2分に訪れた。ペナルティーエリア内に入ったルーカスが、DF安田からのパスを受けにいく。背後からは、広島のMF青山がチェックにきた。ルーカスは転倒。原因は雨でぬれたピッチに足を滑らせたように見えたが、鍋島主審は青山のファウルと判断してPKを宣告した。主審に詰め寄る広島の選手たち。その後方でルーカスはペロリ舌を出して、苦笑いした。

 皮肉にも前節京都戦は微妙な判定に泣き、今度は救われた。ルーカスは「ボールが来たのをトラップして、レフェリーが(PKと)見た“あれ”ですからね」と慎重に発言。京都戦後の会見で審判への不満をぶちまけ、Jリーグから注意を受けている西野監督も「そのコメントに関しては、慎重にしないと。前節もそうだが、今日もどうだったのかなという部分はある」と言葉を選びながら話した。

 桜でにぎわうはずの万博は雨で水を差され、試合も後味の悪いものになった。J1通算250勝はお預け。職人遠藤が現役ではゴン中山と並ぶ最多タイの20得点目のPKを決めたが“微妙”で得たPKだけに喜びも半減した。遠藤は「ボクらも前回はそれでやられましたから。真相は定かではないですけど。(PKは)いや、フツ~に…。冷静に決めただけです」と淡々と振り返った。

 開幕2連勝とまずまずのスタートを切りながら“誤審騒動”に振り回された最近2戦は1分け1敗と足踏み。リーグ&ACLのダブル制覇を目指すチームとしては、喜べる内容ではなかったが、本来なら負けている試合から勝ち点1を拾った。この幸運を今後の再チャージにつなげていく。