<ナビスコ杯:山形1-0神戸>◇22日◇1次リーグ◇B組◇NDスタ
山形が神戸を1-0で下し、公式戦3試合ぶりに勝利した。後半26分のCKチャンスを、MF秋葉勝(26)が頭でたたき込み先制点をゲット。虎の子の1点を守り切り、ナビスコ杯3試合目にして初勝利を挙げた。ユース出身の秋葉のゴールで、初めての決勝トーナメント進出に前進。クラブの将来を背負う背番号19の、さらなる成長が、今後のチームのカギを握る。
敵味方が入り乱れるゴール前に、秋葉が思い切りよく飛び込んだ。後半26分に訪れた、セットプレーの絶好機。MF増田の左CKに、ドンピシャのタイミングで跳び上がる。秋葉がヘッドでとらえたボールは、勢いよくゴールネットに突き刺さる。仲間にもみくしゃにされる「9年目の生え抜き」に、サポーターの大歓声が降り注いだ。
秋葉の決勝点をたたえた指揮官だが、試合後「なんであそこにいたんだろう」と、納得のいかない表情。21日の非公開トレで、選手の頭にたたき込ませた位置取りと異なる場所に、秋葉は待ちかまえていたという。だが、このポジション取りに背番号19の「進化」が表れているのだ。
◆状況分析
秋葉は「やっているうちに、自分にマークがついてるかどうか分かんなかった」と振り返る。相手の意識が、FW田代ら他の人に向いていることに気づき「走り込めるところにいた」(秋葉)。戦術“無視”だが09年J1を経験した分、状況判断能力が備わっていた。
◆チームの“顔”
「人見知りです」と自らの性格を分析するが、プレーはアグレッシブそのもの。これまでボランチで、前線に顔を出す機会はなかったが、この試合はボランチより1列前の配置となったことにより、持ち前の攻撃力を発揮。シャイな男だが、生え抜きとしてクラブのマスコミ露出アップを狙っているため「結果出るといいですね。こんなに取材されるし」とにやけっぱなし。
中井川GMから「将来を背負うんだから、やってもらわないとね」とハッパががかかる、山形県上山市出身の秋葉。「誰が決めても(ファンが)盛り上がってくれればいい。でも、今日はみんながひたむきにやれたから良かった」。1勝に浮かれず、堅実に前を見据える山形の県民性が、この男が持つ最大の武器だ。【山崎安昭】




