日本女子サッカーリーグ(なでしこリーグ)理事会が22日、東京・文京区のJFAハウスで行われ、同リーグの“改革”が発表された。外食産業のプレナス社がリーグ冠スポンサーだが、昨年の女子W杯ドイツ大会以降スポンサー企業の協力が急増。協賛金をもとに“なでしこリーグ育成プラン”が立ち上がった。

 目玉は「チームスタッフ雇用事業」。“顔”である選手自らが普及や営業活動を行うことを目的に、リーグ側が雇用費用として各チーム年間約200万円を補助。基本的には各チーム1人を対象とするが、一定の収入が約束されることから“選手兼チームスタッフ”の形で、練習のない昼間はPR活動に従事することが可能となる。

 同リーグ田口専務理事は「スポンサーさんからの資金を、まずは各クラブの底上げに使わせていただきたい。オリンピックの結果いかんではその先どうなるかは分からない」と説明した。

 Jリーグやプロ野球でも実施している「新人研修会」も5月に実施。インタビューの受け方などのほか「サッカー以外の取材現場を見るのも勉強になる」との意見も出ている。また、昨年まで優勝チームのみ賞金500万円だったが、2位に300万円、3位に100万円も加わる。レベルアップや環境整備の基盤は着々と築かれている。【鎌田直秀】