左もも裏の肉離れで戦列を離れていた磐田FW前田遼一(29)が2日、約1カ月ぶりに全体練習に合流した。磐田は4日間の休日をはさみ、この日から練習を再開。フィジカルトレーニング中心のメニューだったが、前田もすべて消化して復調をアピール。10日の清水との「静岡ダービー」で実戦復帰することが濃厚となった。

 4日間のオフを挟み、再始動となったこの日、磐田FW前田は軽快な動きを見せた。心拍数を上げるハードなフィジカルトレーニングでも、顔色を変えずに黙々と消化していった。その後のミニゲームではFW金園とコンビを組み、他選手との連係を確認。8月2日の練習中に左もも裏を負傷して以来、1カ月ぶりにグラウンドに戻ってきた。

 負傷した当初は、全治1~2週間と診断された。予定通りの回復を見せ、1度はチームに合流したが、再び患部が悪化し、離脱を余儀なくされた。その後は慎重なリハビリと治療を行い、ケガは完治。チームが再始動する2日前には、オフ返上でトレーニングを行うなど、早期回復を目指して黙々と調整を続けていた。柳下正明監督(51)は「攻守の質を考えても、(前田の)復帰は大きい」とうなずいた。

 4日には朝鮮大との練習試合が予定されている。指揮官は「1人45分ぐらいは出ると思う」と出場を示唆した。チームは前田不在のリーグ戦5試合で、1勝3敗1分けと苦戦した。前田は「今のところ大丈夫です」と完全復活を強調。絶対的エースが10位に転落したチームを再浮上させる。【神谷亮磨】