川崎Fが相馬直樹監督(40)をリーグ開幕からわずか1カ月で電撃解任した。11日に発表した。リーグ戦開幕2連勝を果たしたが、その後は公式戦5戦未勝利(2分け3敗)と不振に陥っていた。14日のG大阪戦は望月達也コーチ(48)が暫定的に指揮を執る。

 日本代表の一員として98年フランスW杯出場の経験を持ち、昨季から川崎Fを指揮した相馬監督がリーグ戦わずか5試合で解任された。庄子春男GMは「(8日の)東京戦に敗れた後に話し合い、翌朝(9日)決めた。相馬には昨日(10日)伝えた」と明かした。

 相馬体制で昨季は11位と低迷し、タイトル奪取を目指した今季も3月下旬から未勝利。同GMは「理由の1つは選手との距離感。昨季8連敗した時は監督と選手で立て直そうという気持ちが感じられたが、今季はなかった。もう1つはナビスコ杯を含め5試合勝てていないこと」と説明した。

 3月31日の浦和戦で相手に退場者が2人出て数的有利になりながら1-1で引き分けた時点でクラブ内で解任論が浮上。8日の東京戦では相手に退場者が1人出ながらホームで敗戦。「チームが上がっていく兆しがなかった」と決断した。

 既に後任候補は数人に絞っており、望月コーチの暫定指揮は14日のG大阪戦のみの見込みだ。同GMは「クラブOBではない日本人監督。この状況を立て直せる人物。できるだけ早く決めたい」と明言。関係者によると、現在フリーの元磐田監督の山本昌邦氏らが候補として挙がっているという。W杯戦士の相馬監督の電撃解任劇が、不振脱出のカンフル剤となるのかが注目される。