<J2:京都0-0甲府◇最終節◇11日◇西京極

 J1復帰はお預け…。勝てば自動昇格の2位だった京都は、既にJ2優勝と来季の昇格を決めている甲府と引き分けた。勝ち点を74までしか伸ばせず、町田に快勝した湘南に逆転されて3位へ転落。3季ぶりのJ1再昇格は、今季から導入された3位から6位までで戦うプレーオフ(18日と23日)に懸けることになった。

 無情の雨が紫の戦士を打ちつけていた。勝てば昇格だった京都はスコアレスドローに終わった。23戦負けなしだった甲府のゴールを割れず、3季ぶりのJ1復帰はお預け。「非常に残念。まだまだだよ、と言われている気がしました」。大木武監督(51)は終了の笛とともに湘南が勝ったことを聞くと、両手で頭を抱えた。紅葉舞うホーム西京極は、ため息に包まれた。

 1点が遠かった。組織的に素早いプレスをかけてくるJ2王者に、持ち前の短いパス回しが封じられた。「パスコースが消えている感じ。縦パスが入らなかった」と大木監督。前半30分のFW駒井のヘディングはバーにはじかれ、後半13分にはMF中村がGKと1対1の好機をつくった。終盤は「京都」コールの手拍子に後押しされたが、最後まで得点に結びつかなかった。

 スタンドでは「紫」と「魂」の旗が舞っていた。「勝って決める」を合言葉に、魂は見せた。前半31分に体ごとボールに飛び込んだ中村は右頭部を裂傷。3センチの傷口を医療用ホチキスで留めながら、残り60分も果敢にゴールへ迫った。4日福岡戦で左肩脱臼したDF染谷は、手術を先延ばしして強行出場し完封した。指揮官も後半にFW宮吉とFW原を投入。MF中山主将が「他も勝つと思っていたから」と総力戦で白星を追ったが、積み重ねた勝ち点は「1」だけだった。

 最後の最後に3位へ落ちた。ここからは一発勝負のプレーオフが待つ。初戦の相手は今季2戦2敗の大分。中村が「まだ終わっていない。ネガティブになることはない」と前を向けば、試合後に男泣きした駒井も「負けたわけじゃない。絶対昇格します」と引き締めた。高くて険しいJ1への道。先延ばしになった歓喜の瞬間へ、あと2週間戦い抜くしかない。【近間康隆】

 ◆昇格プレーオフ

 リーグ戦の3~6位がトーナメントで1つの昇格枠を争う。18日の準決勝は「3位京都-6位大分」「4位横浜FC-5位千葉」。どちらも上位チームのホームスタジアムで行い、勝者同士が23日に東京・国立競技場で決勝を戦う。いずれの試合も前後半45分の合計90分で勝敗を決し、延長戦やPK戦は行わない。ドローの場合はリーグ戦の順位を重視し、上位のクラブが勝ち上がる。