<J1:C大阪1-2大宮>◇第6節◇13日◇長居
大宮がC大阪に2-1で競り勝ち、昨季から続く無敗記録を「17」までのばした。後半19分にDF高橋祥平(21)が退場し10人になりがら、C大阪の猛攻をしのぎ、同40分にFWズラタン(29)が決勝ゴール。09年に鹿島が作ったJリーグ記録に並ぶとともに、勝ち点を14に伸ばし、暫定ながら2位に浮上した。
試合終了の笛が鳴ると、大宮の選手がピッチに突っ伏した。息も絶え絶えになりながら白星をもぎ取った。交代選手も含めた全員が走り切った先に、Jリーグ記録に並ぶ「17戦連続無敗」が待っていた。
後半19分、高橋の退場にチームは崩れかけた。ファウルに異議をとなえて警告。さらに抗議して2枚目を受けた。下がる時にはペットボトルを蹴り上げる悪態をついた。1-1の緊迫した場面での軽率な行動に、一気に苦境に陥った。だが、ピンチにも冷静だったのはDF菊地主将だった。「洋介さん(片岡)が準備しているのが見えたので、早めにプレーを切って(交代で)入れようとした」。
守り切るのか、2点目を取りに行くのか?
「ベンチからの具体的な指示はなかった」と菊地は言う。DFラインを下げたくなるところだが、高いラインをキープ。GK北野は「全員で目を合わせ、声を掛け合った。ラインを下げるだけじゃサンドバッグになるし、セカンドボールも拾われる。勇気を持ってやれた」。そして後半40分、MF渡部が頭でつないだボールをズラタンが巧みにDFを外し、左足ボレーで決勝点。殊勲の男は「必ずチャンスは来ると思っていた。みんなで取ったゴール」。10人全員が、守るだけでなく勝つことも視野に入れていた。
ベルデニック監督(63)は「タイ記録のことなど考えていない」と前置きしたが「偶然ではない」と笑み。負けないことの積み重ねが、自信に変わっていた。09年に記録を作ったのは、リーグを3連覇し、無類の強さを発揮した鹿島だった。対して大宮は05年の昇格から昨年まで、8年間の平均順位は12・9位。残留争いの常連だ。開始29秒に鮮やかな45メートルのロングシュートを突き刺したMF金沢は「いつも残留で注目されるので、こういうことで注目されるのもいいと思う」。
昨年9月1日の浦和戦から始まった無敗記録。新記録に向けて20日は浦和との埼玉ダービー。上位に位置する2チームに、最高の舞台が整った。【高橋悟史】



