<J1:徳島0-2C大阪>◇第2節◇8日◇鳴門大塚

 C大阪の日本代表MF山口蛍(23)が、鮮やかなFKを決めた。前半10分、ゴール前約20メートルの位置から、右足で右隅を突く直接FKで先制点。ウルグアイ代表FWフォルランも絶賛する1発で徳島を下し、今季初勝利に導いた。日本代表では主にMF本田、遠藤がキッカーを務めているが、山口のFKも新たな秘密兵器となりそうだ。

 狙い通りの1発だった。前半10分、山口はDFに倒されてFKを獲得すると、キッカーを志願。右足で蹴ったボールは弧を描き、ゴール右上へ吸い込まれた。

 「監督から『自信があるやつが蹴れ』と言われていた。タカ(扇原)も蹴りたがったけど、自分が倒されて得たFKだったし、自信はあった」

 昨年7月17日の柏戦に続く、プロ2度目の直接FKでのゴール。向かい風の中、正確なコントロールでネットを揺らした。C大阪のJ1通算800ゴールの記念弾ともなった。

 GKは一昨年までC大阪にいた松井だった。「謙弥くん(松井)は諦める癖があったので、コースにいけば入ると思った。多分、僕が蹴るとは思っていなかったと思う」。元同僚の弱点を見抜き、裏をついた。

 ウルグアイ代表でキッカーを務めるFWフォルランは「本当にいいFKだった。スゴイ!」と絶賛した。同じ右利きのフォルランとは今後、キッカーの座を争うことになる山口は「意識はもちろんあるし、練習はしていかないといけない。実際入れたのはオレなんで、今のところオレのほうが優先順位は高いかなと思う」と、あくまで強気だ。

 これまで日本代表では、左利きの本田、右利きの遠藤がキッカーを務めることが多かったが、山口の台頭はザックジャパンにとっても新たな武器になる。山口は代表でのキッカーについては「いいです」と遠慮気味に話したが、同じボランチの遠藤に代わって出場する可能性もあるだけに、新たなオプションにもなる。

 無尽蔵なスタミナや献身的な守備に加え、新たに直接FKで存在感を示し、チームを今季初勝利へ導いた。C大阪の今年の目玉はフォルラン、柿谷らの豪華攻撃陣だけでは決してない。【福岡吉央】