<J2:磐田2-0群馬>◇第6節◇5日◇ヤマハ

 磐田は群馬を下し、前節栃木戦に続き2試合連続の完封勝利を挙げた。磐田のリーグ戦での2戦連続完封勝利は08年9月以来、5年半ぶり。後半9分、FWポポ(35)の今季初ゴールで先制すると、同31分には途中出場のMFペク・ソンドン(22)のゴールで加点。ポポはこの日、長男ミゲル君(5)とピッチに入場、家族にゴールと勝利をプレゼントした。

 家族がスタンドで見守る中、ポポが今季初ゴールを決めた。後半9分、左サイドで得たFKを、右足で直接ゴールネットを揺らした。0-0の均衡を破る貴重な先制点。ポポは仲間と抱き合った後、スタンドの長男ミゲル君と妻ジュサラさん(31)に手を振った。家族は2週間前に来日しスタジアム観戦は2度目だが、ミゲル君と一緒にピッチに入場したのは今回が初めて。それだけに、記念ゴールをプレゼントしたかった。「家の中では、いつゴール決めるの?

 とプレッシャーをかけられていて。家族の期待に応えられてうれしい」と笑みがこぼれた。

 昨季はJ2最多の160本のシュートを放ち16得点を決めたが、今季は前節まで19本のシュートを放ち無得点。前日4日は早出で、キック練習に励んでいた。「年齢のせいにして、居残りも早出練習もサボりがちになっていたので、もっと向上心をもってやらなければと」。この日はシュート4本で1得点と成果を出したが、外した3本に「あまりにも理想にかけ離れたシュートもあったから、もっと練習して確率を2割ぐらいにあげないと」と見据えた。

 家族の前で初ゴールを決めたが、ポポは「妻に、慰めの時期はもう終わったわよ、と今度は別のプレッシャーをかけられそう」と笑う。守備陣も最後まで集中力を切らさず5年半ぶりの2戦連続完封勝利。攻守で進化し、首位湘南を追いかける。【岩田千代巳】