<J3:盛岡1-4町田>◇第5節◇6日◇盛岡南公園球技場

 首位を走っていた盛岡が今季初黒星を喫した。ホームで町田に完敗した。開始3分、FKからDF岡田祐政(26)が3試合連続ゴールを決めるも、その7分後に同点にされた。後半に入ると、前節まで4戦1失点と奮闘していた守備が崩壊。オウンゴールも含めて10分間に3点を失う一方的な展開で、2位に順位を落とした。

 盛岡イレブンはJの厳しさを身をもって感じた。元J2の相手に5バックを敷いて守備を安定させ、鋭いカウンターで勝利を目指したが、結果は1-4の完敗だった。鳴尾監督は「予想以上に差があった。1枚も2枚も(相手の方が)上でした」。左サイドバックで初先発したDF斎藤も「(古巣の)町田に勝てず悔しい。自分たちから攻めることが出来ずに崩されてしまった」と唇をかんだ。

 前半3分、FKから岡田のゴールで先制した。だがその後は、終始相手に主導権を握られ、攻撃の糸口をつかめない。前節で脇腹を痛めたMF高瀬がこの日、欠場。攻撃の要が不在の中、ワントップのFW土井良が孤立する場面が目立った。後半にFW佐藤を投入し2トップに切り替えたが、ゴールにはつながらず、逆に失点を重ねた。

 ホームに詰めかけた約1400人のサポーターに、勝利を届けることはできなかった。だが肩を落とし、うなだれるイレブンに、スタンドからは「下を向くな!

 ここで終わる盛岡じゃないぞ」の声が飛んだ。主将のMF松田は「勉強になった。同じ結果を繰り返さないように修正していきたい」と話し、次の秋田戦に向けて「同じ東北なので負けたくない。今日感じたことを次につなげていきたい」と力を込めた。【成田光季】