仙台のMF武井択也(29)が今季全試合出場とタイトル奪取を誓った。チームは15日、第3次宮崎キャンプをスタート。初日は午前と午後の2回に分けて計3時間半の練習を行い、3月7日の開幕に向けラストスパートを切った。

 キリっとした表情は、今季にかける決意の表れだ。普段は陽気キャラの武井だが、グラウンド上での目つきは真剣そのもの。宮崎キャンプ初日のインターバル走では先頭を切って走り、戦術練習でも積極的に周囲とコミュニケーションを図った。「今年は結果にこだわる。多くの試合に出場し、最低でもタイトルを1つは取りたい」と気合は十分だ。

 プロ7年目の守備的MF。これまでは「どちらかというと過程を重視するタイプだったが、今年は数字やタイトルといった形あるものを残したい」という。意識が変化したきっかけは、13年まで6年間在籍した古巣G大阪の昨季3冠達成。「1つのチームに全部取られるなんて、同じJ1チームとして恥ずかしいこと。ガンバの活躍で自分の気持ちが変わった」。

 まずは激しいレギュラー争いを勝ち抜く。主戦場のボランチは、ベテラン梁や富田主将はじめ、若手でも藤村、茂木らがそろう激戦区。昨季はリーグ14試合出場にとどまったが、豊富な運動量を生かしスタメン定着と全試合出場を目指す。「延岡(第2次キャンプ)で追い込んできた体力に、スピード感や試合勘をつけていく」。鋭い目線の先に、開幕スタメンでユアスタのピッチに立つ自分を見据えている。【成田光季】