北京五輪の男子マラソンでカンボジア代表だったヘム・ブンティンは17日、昨年10月に国籍を取得した猫ひろし(本名滝崎邦明)がロンドン五輪代表に決定した場合は、同国オリンピック委員会などを相手に法的措置に訴える可能性を示唆した。共同通信の電話インタビューに答えた。

 カンボジア・オリンピック委員会は3月に猫を代表に選んだが、国際陸連が参加資格を疑問視している。ブンティンは猫について「カンボジア国籍を取得して1年もたっておらず、日本に住んでいる。タイムも自分より遅い」と批判した。

 ブンティンは15日のパリ・マラソンで2時間23分29秒のカンボジア新記録を樹立し、猫の自己記録を7分近く上回った。「帰国したらカンボジアのオリンピック委員会と陸連にパリでの記録を提出する。カンボジア人として国を代表したい」と述べ、五輪を目指す考えを示した。