今年の自転車世界選手権ロードレース女子で日本人女子選手最高の21位となった吉川美穂(23=ライブガーデン・ビチステンレ)が、女子ロードレース世界最高峰「UCIウィメンズ・ワールドツアー」シリーズを転戦するスペインの強豪チーム、「ビスカヤ・ドゥランゴ」と契約した。契約発効は2017年1月1日から。

 吉川は大阪府泉南郡出身で、水泳やソフトボールの経験を経て、10年の高校3年の夏に自転車競技を始めた。トラックレースを専門に競技を始めたが、12年からロードレースに参戦開始。集団スプリントを得意とし、14年からアジアやヨーロッパでのUCI国際レースで上位に入り、日本のUCI国際ランキングアップに貢献。今年の世界選手権ロードレース女子では、日本人女子選手最高位の21位。さらに国内最高峰自転車ロードレースシリーズ戦である「JBCF」の16年シーズンは、出場した9戦中8勝と圧倒的な強さを誇っている。現在、最も東京五輪でのメダル獲得に近いとされる女子ロードレース選手の1人とされている。

 吉川は「17年シーズンよりUCIウィメンズチーム『ビスカヤ・ドゥランゴ』と契約し、海外レースを主戦場に致します。2016年はLiveGARDEN BiciStelleに受け入れて頂いたおかげで選手活動を続けることが出来、その結果、世界選手権出場を筆頭にナショナルチームの海外遠征に多く参加させて頂きました。そしてUCIウィメンズチーム「ビスカヤ・ドゥランゴ」と契約するチャンスをつかむことが出来ました。来年は単身での渡航となり、期待と不安が入り混じりますが、2020年東京五輪に向けてロードレースの本場で走れることを嬉しく思います。次に繋げられるように精いっぱい走ります」と意気込みを語った。

 「ビスカヤ・ドゥランゴ」のメインスポンサーはスペイン・バスク州ビスカヤ県にある「ドゥランゴ自治体」。04年に創立され、スペイン・バスク州において最も長くプロチームを継続しているチーム。女子世界最高峰の自転車レース「ジロ・ローザ(女子版ジロ・デ・イタリア)」や、ツール・ド・フランスを主催するASOによる「ラ・クルス by ツール・ド・フランス」の常連出場チーム。