「世界のシライ」を見せつける―。世界選手権、床で金メダリストの岸根(神奈川)の白井健三(3年)がインターハイで個人総合で初優勝を目指す。

 白井は6月末に県内で行われたインターハイ県最終予選で、確かな手応えをつかんだ。大会1週間前の練習中に右足首を捻挫し、得意種目の床と跳馬を棄権。足首が完治してない中、ほかの4種目に出場し、苦手のあん馬で13・900点を出して1位となった。平行棒やつり輪は、ひねりを入れずに2、3位に食い込んだ。「これまでやってきたことが徐々に結果となっている」と自信を見せた。

 白井は20年の東京五輪で体操ニッポンのエースとなるべく“万能化”に取り組んでいる。個人総合は今年3月の全国高校選抜大会で3位、6月の世界選手権の代表選考を兼ねたNHK杯では出場した高校生の中でトップの15位に入った。「インターハイでは同級生を突き放します。『絶対に出来る』という自信があります」。床では世界一の技「シライ」「シライ2」を披露する予定で「16点以上」と意気込む。床で1位を取れば3連覇となるが、白井にとっては通過点。世界のシライは、すでに6年後を見据えている。