男子テニスで元世界ランキング1位のラファエル・ナダル(29=スペイン)のドーピング疑惑を、フランスのロゼリーヌ・バシュロナルカン元保健・青年・スポーツ相が指摘していたことが12日までに分かった。

 AP通信によると、10日にフランスのテレビ番組で「(同選手が)2012年にけがで7カ月、欠場していたのは恐らくドーピング検査で陽性反応が出たためだ」と発言した。

 スペイン政府や同国オリンピック委員会は疑惑を否定している。さらにサッカーのスペイン1部リーグの強豪Rマドリードは12日、公式サイトで「不当で容認できない発言だ」と同クラブの名誉会員であるナダルを全面支援する声明を発表した。元フランス代表選手でRマドリードのジネディーヌ・ジダン監督も「気の毒に思う。スポーツ好きな人はみんなナダルが好き」と語った。

 かつてフランスのテレビ番組がナダル選手のドーピング疑惑をほのめかす人形劇を放映し、騒動になった経緯がある。テニス界では女子のマリア・シャラポワ(ロシア)が7日にドーピング検査で陽性反応が出たことを明らかにしている。