グランプリ(GP)シリーズの第2戦スケートカナダに出場する宮原知子(18=関大)が25日(日本時間26日)、トロントの空港に到着した。

 日本からカナダまで約12時間の移動中、ページを開いたのはラグビー選手五郎丸歩の本「五郎丸日記」。日本中が大金星に湧いた15年ラグビーW杯後に出版されたものをすぐ購入。読まずに置いておいたものを、今回ふと荷物に入れたという。「まだ読み始めたばかりですが、あの(南アフリカとの)試合に臨むときに最初から勝つと思っていた、と書いてあったのが心に残りました。結果を残す人はそういう風に強いものを心に持っているんだな、と」。勝利への思いを強く持つ。GP初戦の前に、思わぬ教訓を得た。

 昨季は3位だったGPスケートアメリカの後に、試合の調整方法を見直し、より入念な準備と試合後のクールダウンを行うように。結果、調子は安定し、GPファイナル銀メダル、4大陸選手権優勝など大きな結果を残した。昨季つかんだ調整法は「できるだけ変えたくない」。ルーティンを守り、まだ1度も勝ったことのない世界女王メドベージェワから金星をあげる。