世界反ドーピング機関(WADA)は8日、ロシア反ドーピング機関(RUSADA)を監督する評議会の議長に女子棒高跳びの世界記録保持者エレーナ・イシンバエワさんが選ばれたことに不快感を表明した。AP通信が伝えた。

 ロシアの組織的なドーピングでリオデジャネイロ五輪から締め出され、現役を引退したイシンバエワさんは、不正の証拠がないなどとWADAを批判してきた。RUSADAは「不適格組織」として認定を取り消され、組織を再建している。WADAは声明で「組織の骨格に関わる重要案件については事前に相談があるものと期待していた。懸念はロシア側に伝える」とした。