被災地出身の中3が、うれしい1勝を挙げた。原田優芽(ゆめ=喜多方卓球クラブ、喜多方第二中3年)が1回戦で立命館大・佐藤を3-2で撃破し、一般女子で初勝利した。

 持ち前のバックハンドで得点を重ね、第1、2セットを連取。その後2セットを奪われるが、最終セットで「攻めないと勝てない」と切り替えた。積極的に打ち込み、格上の大学生を破った。

 福島・大熊町出身で小学3年生の時に被災。福島第1原発から約5キロの距離で帰還困難区域に指定されており、避難生活を送った。「全日本選手権で1勝できてうれしいです」と白星に笑みがこぼれた。

 その後行われた2回戦で敗れたが、父一孝コーチ(40)らの指導を受けた成果を見せた。中学卒業後は福島・桜の聖母学院へと進学予定。「今年の地元福島のインターハイで活躍できるようにがんばりたい」と、7月に福島で行われる南東北高校総体での活躍を誓った。