日の丸の誇りを背負う。日本代表に初選出されたBリーグ1部(B1)の秋田ノーザンハピネッツ安藤誓哉(24)が10、11日と国際強化試合に挑む。イラン代表と北海道・北海きたえーるで対戦。PG(ポイントガード)として千葉・富樫らとしのぎを削り、5月末からの東アジア選手権に向けた12人のロースター入りを目指す。自らの武器を攻守のバランス力と話し、正代表の座をつかむためアピールをする。

 まなざしに覚悟が宿っていた。安藤は「日の丸を背負って戦う責任とモチベーションがある。誇りを持って戦いたい」と言葉に力を込めた。昨年12月に発表された68人の重点強化選手の中から15人に選出。代表として国際強化試合を戦う権利を得た決意がにじんだ。

 正代表を目指す。今回の2連戦は東アジア選手権を戦う12人を決める材料となる。PGで争うのは抜群の得点センスを持つ千葉・富樫と強固な守備が持ち味の三河・橋本。2人と比べ「オフェンスは富樫に比べたら足りないかもしれない。ディフェンスも(橋本)竜馬さんより劣るかもしれない。自分は両方のバランスの部分が評価されたと思う」と分析。攻守で質の高い働きを見せると意気込む。

 全てのプレーに魂を込める。日本代表ルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチ(HC=48)が求めるものは勤勉さや積極性。安藤はPGとして3番手の立ち位置となるが「コーチが求めるソリッド(強固な)な守備をいかに表現できるか。アグレッシブに1つ1つの攻撃、守備をしたい。1秒でも試合に出るからには結果を残したい」と全力でアピールすると意気込む。

 秋田への感謝を忘れない。栃木から移籍1年目だが、今やチームには欠かせない柱に成長。今回の代表選出も「秋田でプレーしているからこそだと思う。いつもブースターに支えられている。本当にありがたい」とB1での活躍が認められたと喜ぶ。長らく日本代表のPGとして活躍した秋田・長谷川誠HC(45)も「代表でスタートを取るくらいの気持ちでやってほしい。チャンスをものにしてほしい」と期待を寄せる。

 安藤は「最後の12人に残るのが本当の代表。常にスタートラインという気持ちで挑む」と気を引き締める。いざ、世界へ。秋田の誇りを胸に戦う。【島根純】