日本体操協会は10日、都内で臨時理事会を開き、リオデジャネイロ五輪女子代表の宮川紗江選手(19)が明らかにした一連のパワハラ騒動で資格停止になっていた塚原光男副会長(70)、塚原千恵子女子強化本部長(71)に対し、処分を課さないことを決めた。

この日、会見した山本宜史専務理事は「お騒がせしたことをおわびしたい」と頭を下げた。

9月に設置された第三者委員会は、同10日から11月25日まで25人の関係者の聞き取り調査や各種資料を検討。今月6日に、宮川選手に対するパワハラはなかったとの報告書を同協会に提出した。それを受け、この日の臨時理事会で、同協会は第三者委員会の判断を支持した。

しかし、第三者委員会は、塚原夫妻の宮川選手に対する面談の行為は、配慮に欠け不適切な点は多々あったと指摘。常務理事会の活性化、強化本部の透明化など6項目の提言を行っており、山本専務理事は「提言事項にしっかりと取り組んで行かないと先はない」と気を引き締めた。

両者ともに資格一時停止処分も解かれ、復職となった。