<男子テニス:バルセロナ・オープン>◇27日◇バルセロナ

 シングルス準々決勝で世界ランキング17位の第8シード、錦織圭(日清食品)は、同20位で第9シードのフェルナンド・ベルダスコ(スペイン)と対戦したが、第1セットの第7ゲーム途中に腹筋痛で途中棄権した。

 勝てばナダル(スペイン)との対戦が実現したが、錦織は左腹筋の痛みに耐えきれず途中棄権となった。「悔しい。サーブもフォアもバックも痛みがあった」と、無念の表情で話した。

 第1セットの第5ゲームをなんとかキープした直後、苦しい表情を浮かべてコート上で治療を受けた。再開後も足が動かず、相手サーブに反応できない。第7ゲーム途中で満足にサーブを打てなくなり、棄権を申し出た。

 クレーコートで高く跳ねる球を打つ際に、錦織の体格ではベルダスコのような長身選手に比べて厳しい姿勢を強いられ、体力を使う。相手もスピン系の球を多用し、消耗戦を狙ってきた。

 「クレーだからこそ起きた痛みか」との問い掛けに「かもしれない。こんなところを痛めるのは初めて」。体力が必要な赤土で勝ち続ける難しさを痛感していた。