【ニース(フランス)2日=阿部健吾】真央が「本気の内村」に学ぶ。フィギュアスケートの世界選手権で6位に終わった浅田真央(21=中京大)は2日、開催地のフランス・ニースから帰国の途に就いた。今大会は昨年2月の4大陸選手権以来約1年ぶりのトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)成功を目指したが、本番ではSP、フリーともに失敗。本来の力を発揮できなかった。

 そこで本番での勝負強さを学ぶため、浅田が名前を挙げたのが体操男子のエースで、昨年の世界選手権で前人未到の個人総合3連覇を成し遂げた内村航平だった。実は今大会前に小塚崇彦らと練習を見学した。陸上で楽々と3回ひねりを決める内村の技術を間近で観察したかったという。次は内村の試合での演技を見て、本番での戦いぶりを参考にするつもりだ。

 すでにロンドン五輪代表に内定している内村は、今月7、8日の全日本選手権(代々木第1体育館)と5月NHK杯(同)に出場する。時間の都合がつけば、大技を間近で見るチャンスはある。空港では「帰ってすぐ練習ですね」と話した。貪欲に体操の王者からも技術を吸収し、復活を目指す。