競泳男子自由形の元世界的スター選手で、00年シドニー、04年アテネ五輪で金メダルを5個獲得したイアン・ソープ氏(31=オーストラリア)が13日、同国のテレビ番組で自らが同性愛者であることを告白した。ソープ氏はこれまで同性愛者であるとの臆測を自伝などで否定していた。

 番組では「長い間、自分が普通ではないと思っていた」と涙ながらに打ち明けて、同性愛を隠してきた理由を「他人の基準で正しいとされる選手になろうとしていた。王者がゲイであることをオーストラリアが求めているかどうか分からなかった」と説明した。「ごく身近な人たちに打ち明けられるようになったのは、最近2週間の話だ」と述べた。

 同氏は06年に引退。12年ロンドン五輪を目指し復帰も出場を逃した。今年1月には、約10年悩まされていたうつ病とアルコール乱用の治療のため入院。4月には深刻な感染症で入院したと報じられた。