<卓球:全日本選手権>◇第2日◇13日◇東京体育館

 ジュニア男子(高校2年以下)で、宮城・東宮城野小5年の張本智和(11=仙台ジュニアクラブ)が4回戦進出を決めた。前日12日の1回戦に続き、2回戦、3回戦でも高校生を撃破し、小学生初の32強となった。今日14日は年齢制限のない一般の部シングルスにも初出場するが、1回戦の神原宏士(埼玉工大)戦に勝てば史上最年少勝利となる。

 張本は2回戦で東京高専2年の青柳に、3回戦で神奈川・湘南工大付2年の小沢にストレート勝ち。小沢との第3ゲームではジュースに持ち込まれ10-11とリードを許したが、逆転する勝負強さを見せた。スポーツ刈りの頭をかきながら「去年は3回戦で負けたのでうれしい。年齢は考えずに挑戦者の気持ち。勝って自信がつきました」。あどけない笑顔で振り返った。

 中国出身の両親は98年に日本へ移住。仙台で生まれ、育った。大舞台への出場を自ら希望し、44歳の父、宇さんと昨年3月に日本国籍を取得した。張(ザン)から張本となっての再出発。14日には一般の部に挑戦し、史上最年少勝利に挑む。「世界選手権、東京五輪でも優勝できるように頑張ります」。堂々とした宣言も大人顔負けだ。