<大相撲秋場所>◇11日目◇22日◇両国国技館
無敵の横綱を攻略する方法はあるのか?
横綱白鵬(25=宮城野)が上手投げで危なげなく関脇阿覧(26)を破り、初場所からの連勝を「58」に伸ばした。唯一、1差で追い掛けていた大関琴欧洲(27)が2敗目を喫し、早くも独走態勢に入った。12日目の相手の魁皇(38)から、大関陣との4連戦を迎える。優勝争い以上に「誰が白鵬を止めるのか」が注目されるなか、現役時代に対戦経験のある玉ノ井(元大関栃東)佐ノ山(元大関千代大海)大鳴戸(元大関出島)の3親方が、攻略法の一端を明かした。
審判長として、何度も間近で取組を見てきた貴乃花親方(元横綱)は、白鵬の強さに対して称賛を通り越して驚いていた。「下半身が柔らかいし、多少慌ててもすぐに自分の形に持っていく」。大部分の親方衆の意見は同じだった。双葉山が持つ史上最長の69連勝超えを、早くも予感する声は相次いだ。その中で現役時代に白鵬と直接対決したことのある3人の親方が、具体的な攻略法を明かした。
(1)「普段とは違う相撲」玉ノ井親方
「オレなら横綱が右を差してくるから左から攻める。嫌な攻めをされると、はたいたり引いたり、普段と違う相撲を取る。そこに勝機が生まれる」。技巧派でならしただけに、白鵬の背後を常にうかがいながら「常に動く。止まったら相手の重さは2~3倍に感じるから」。勢いをつけて、腰の重い白鵬を土俵外へと追い出す作戦だ。
(2)「しのいで勝機」佐ノ山親方
「横綱の攻めを2、3度しのげば横綱が慌てる。2、3度の速い攻めで勝負をつけるのが白鵬だから」。最適なのは日馬富士だという。「今の横綱は慌てない。唯一、スピードとともにキレのある技を持つのが日馬富士。攻めて攻めて攻め倒す。琴欧洲や把瑠都のような力勝負だと横綱が技術に勝る」。
(3)「右差しで勝負」大鳴戸親方
「(自分なら)立ち合いで当たって、横綱は左上手を取りに来るので右差しを入れる。そこから四つで止まったら勝ち目はない」。白鵬が得意とする右四つに組まれても、間髪入れず、先に攻めれば連勝は止まるとみる。
琴欧洲や把瑠都には日馬富士のようなスピードはなく、逆に日馬富士には琴欧洲や把瑠都のような上背やパワーがない。また魁皇には3人にはない豊富な経験がある。貴乃花親方は「それぞれの個性を生かしてぶつかっていくしかない」と話す。12日目の魁皇との一番から大関戦が始まる。白鵬を止め、歴史に名を残すのは誰か。【高田文太】


