今季の広島は世代交代に取り組むシーズンと感じる。まず、西川が移籍したことは戦力ダウン。投手陣でもターリーが抜け、外国人選手の入れ替えはあるものの、メンバーを見た時には、若手の台頭、突き上げは必須と言える。
ここまで実績を残してきた田中広輔、菊池、秋山も、ここから先はどこまでコンディションを上げてシーズンを迎えられるか。年齢を考慮しての起用となるだろう。となると、投打で若い力の躍進がぜひとも出てきてほしいところだ。
外国人では、シャイナー、レイノルズのフリーバッティングもじっくり見させてもらった。ホームランバッターというよりもアベレージが期待できそうだ。高めのボールに対してのスイングは力強く、スイングもシャープだった。
担当記者の情報によると早出特打ちにも積極的に参加していると聞いた。こうした練習熱心さは、鍛えて強くなる広島のカラーにもあっている。非常に楽しみだ。あとは、外国人バッターの成否の鍵を握る低めのボールの見極めがどこまできるか。ここが結果を出せるかどうかの分かれ道になりそうだ。
ランチ特打の後、まだ何かないかと探していたが、正直いいものを見ることができた。いずれもまだ練習生だが、ラミレスとロベルト。この2人のバッティングには、それこそロマンを感じる。広い天福球場の深い左中間にポンポンと運んでいた。
これは夢のあるバッターだ。いずれ、40発を打つくらいのスケールの大きさがある。もちろん、粗削りの感はあるが、その荒々しくそれでいて抜群の飛距離に、可能性を感じる。いきなり今季から大爆発するかどうか、そこは未知数だが、非常に楽しみな原石を見た思いだ。
日本人野手に目を向けると、6年目の林晃汰、3年目田村俊介のバッティングに安定感がある。ホームの軸がしっかりしている。バランスを崩さないところがいい。スイングも力強い。
投手では高卒2年目の斉藤優汰は、打者から見えずらいフォームでキレのあるボールを投げていた。ライブBPのピッチングではバランス良く投げていた。真っすぐに力もあった。スライダーも真っすぐと同じ軌道から変化しており、チャンスをつかむ準備は整ったという印象だ。
広島では前田健も、新井監督も、若手時代に我慢強く使ってもらい、力を付けた経緯がある。前田健太は高卒3年目で29試合に登板。8勝14敗も、その後の飛躍につなげた。新井監督も2年目には92試合に出場して、そこからレギュラーへの道を確実にして行った。結果は出なくても我慢して使う。このスタンスは、腹が据わった監督でなければなかなかできない。
昨シーズン、私は広島の優勝予想をした。戦力と、毎年の戦い方を見てきた中では、交流戦で大きく負け越さなければ、Aクラスは堅いだろうと感じ、優勝予想させてもらった。
では、今季はどうか。世代交代という要素を加味すると、今年の広島の順位予想はなかなか難しくなる。ただし、スタンドから両外国人野手、そして投打の若手3選手を見ることができたのは大きな判断材料となった。(日刊スポーツ評論家)




