ドジャース打線は大谷を含め、ロッキーズ・ハドソンの術中にはまった。試合前の時点で、今季は10試合に投げ、1勝7敗、防御率5・54。普通にいけば、強力打線が打ち崩すだろうと思ってしまうが、全く違う結果となった。
大谷の打席を振り返ると、初回は1ボールから沈む球を引っかけ二ゴロ。4回の第2打席は、アウトコースにツーシームとカーブを出し入れされ、最後はカウント2-2から外のカーブに二直だった。当たりは悪くなかったが、少し崩されていた。6回の第3打席もカーブに崩され、フルカウントから空振り三振を喫した。2、3打席目には修正することが多い大谷だけに、珍しかった。ハドソンとは19年に1打席対戦したのみ(代打で三ゴロ)ということもあったかもしれない。
ハドソンのフォームの特徴として、体が前にいったあと、腕が遅れて出てくる。そのため、打者はタイミングが取りづらい。基本的には、その特徴を生かし、引っかけさせるのが持ち味。もし私がリードするなら、ゴロを多く打たせようとするだろう。しかも、この日はボールが非常に動いていた。大谷に限らず、ドジャース打線が手を焼いたのもうなずける。
では、そういうタイプの投手は、どう対処すればいいか。まずはポイントを投手寄りにして、ボールが動く前に捉えたい。ただ、そうすると、ボール球にも手を出しやすくなる。そこでボールを見極めるために引きつけて打とうとすれば、今度はボールが動いて捉えるのが難しくなる。まさにハドソンの術中なのだが、好例が8回先頭のラックスだ。引きつけて逆方向に二塁打を放った。ああいう打撃をされると、バッテリーは嫌なものだ。
ロッキーズは同じナ・リーグ西地区。この日が今季初対戦で、シーズンでは12試合を残す。ハドソンとは、1、2試合は再戦するはず。それまでにチームとして反省を生かし、対策を練るだろう。大谷について言えば、2日前のメッツ戦で10試合ぶりの1発を放った。ホームランバッターは、1本打てば打球の角度がつき始めるもの。5月までに続き、6月も期待したい。(日刊スポーツ評論家)




