3位ロッテに2ゲーム差と迫り迎えた一戦で、楽天は古謝が先発した。逆転でCSに行くには負けられない。ドラフト1位ルーキーに注目したが、結果は5回4安打3失点。数字だけ見れば最低限の責任は果たしたが、3点リードをもらいながら4回にホームラン2発で同点を許した。本人としても悔いが残るだろう。今後への期待を込めて、私なりに感じた古謝の課題を指摘したい。

まずホームラン自体は、どんなピッチャーでも打たれるもの。それより痛かったのは、藤岡への四球だ。3球続けて真っすぐが外れた後、歩かせて、続くポランコに2ランを打たれた。さらに、ソトには外角真っすぐを逆方向に放り込まれた。真っすぐの制球と威力を、もっと磨く必要がある。

一方で、いい面も見られた。スライダー、スプリットといった変化球は、ある程度、ストライクゾーンに出し入れできていた。特にスライダーは一番自信があるのだろう。藤岡への四球の場面、カウント3-0からスライダーでストライクを奪った。5球目もスライダーを続けボールにはなったが、真っすぐよりも頼れる球種なのだと思う。

これで13試合に投げ、5勝6敗、防御率4・42。1年目ということを考えれば、まあまあの成績とは言える。この日は勝ち負けがつかなかったが、ほとんどの試合で勝敗がついているのは、イニングを投げられている証しでもある。だが、持っている力からすれば、来季以降2ケタ勝てるだけの可能性はある。

そのためには、どうすればいいか。「直球の制球と威力」は、あくまで私が感じたもの。古謝本人は違う捉え方をしているかもしれない。大事なのは、足りないものは何なのか、自分自身で感じて取り組んでいくことだ。登板までは周りの人たちが助けてくれても、マウンドに上がればピッチャーは常に1人。自分で取り組む姿勢でいて欲しい。

幸い、同じ先発左腕には早川という格好のお手本がいる。他球団には、同じドラフト1位ルーキー左腕の武内(西武)というライバルもいる。身近な存在を励みに、来季からと言わず、今季の次の登板からでも課題を埋めるためにやっていく。それが、成長へとつながるはずだ。(日刊スポーツ評論家)