今試合前まで首位阪神を追うDeNAも巨人も勝率は5割だった。まだまだ数字を気にする必要もないが、両チームともオールスター前までは借金を作りたくないというのが本音ではないだろうか。この期間はチーム状態を上げていくための期間として使いたいところ。そこで今後の戦い方の大筋を見極めるために注目したのが、バウアーだった。

個人的にレベルの高い投手が中4日で登板間隔を詰めて先発させるのは大賛成だった。他の先発投手の調整は難しくなるが、そこで勝ち星を積み上げてくれる投手がいるなら、他の先発投手が合わせるべきだと思っている。しかし、今季のバウアーの投球内容を見ると、勝てる投手というレベルには至っていない。

初回も先頭打者に四球を与えていた。2失点した4回も、1死から2ストライクに追い込んだ直後に7番の岸田にライト前ヒットを打たれている。そして8番の門脇にはストレートの四球で、投手の送りバントを挟んだ後に丸に二塁打を打たれた。説明するまでもないだろうが、点の取られ方が悪すぎる。

2点をリードされた6回、先頭打者のバウアーに代打を出すと思っていた。このイニングで0点だと、残りは3イニングしかない。その裏の巨人打線は下位打線から始まるとはいえ、2安打されている岸田と相性の良くない門脇から始まる。ここまでのバウアーは投球内容も悪く、球数も93球。得点を取りにいくにしろ、失点を防ぐにしろ、代打策に出るのが妥当な判断だった。いろいろなベンチ事情があったのかもしれないが、ベンチがバウアーに気を使っているような起用に思えてしまった。

6回表は無得点で、その裏はバウアーが打ち込まれた。1死二、三塁から丸を申告敬遠し、前進守備をとってオコエに走者一掃の三塁打を打たれた。それほど1点をやらない戦術を取り、守備のシフトをとるなら、なおさらバウアーに代打を出しておくべきだった。序盤の送りバントもしっかりと構えてからやっていないから失敗する。基本的な指導も必要だろう。

能力の高い先発投手の登板間隔を詰めて起用するのは大賛成だ。他の先発投手の調整が難しくなるが、レベルの高い選手に合わせるのならチーム全体の士気は落ちない。しかしここまでのバウアーの状態なら、他の先発投手の調整を優先させるべき。DeNAにはケイ、ジャクソン、東といった力のある先発投手がいる。今の力関係なら、その3人の調整を優先させた方がいいと思う。

今回の先発は中5日だった。今後は他の先発投手を優先させた上で、間隔を詰めて使えるなら起用してもいい。メジャーの実績は十分な大物投手だが、一昨年の力は発揮できていない。バウアーに遠慮せず、起用していくことがチームの浮上につながってくると思う。(日刊スポーツ評論家)

巨人対DeNA 4回裏巨人2死二、三塁、DeNA先発のバウアーは丸(右)に先制の2点中適時二塁打を許す(撮影・小沢裕)
巨人対DeNA 4回裏巨人2死二、三塁、DeNA先発のバウアーは丸(右)に先制の2点中適時二塁打を許す(撮影・小沢裕)