「故郷に錦を飾る」とは、まさにこのことか。1年間のシーズンを戦い抜いたヤクルト村上宗隆内野手(19)が、華やかな青色のスーツ姿で凱旋(がいせん)した。27日、熊本県庁を訪れ、蒲島知事や同県の営業部長兼しあわせ部長「くまモン」にセ・リーグ最優秀新人王の獲得を報告。「たくさんの応援が背中を押してくれて、新人王を受賞することができました」と感謝した。

初対面のくまモンに「思っていたより大きかった」と笑顔を見せたが、村上の知名度も急上昇した。高卒2年目以内で歴代最多タイの36本塁打、同最多の96打点。チームで唯一、全試合に出場した。蒲島知事からは「県民は胸を躍らせていた。子どもに夢、希望を与える憧れの存在」と言われ、頭を下げた。

愛着の強い生まれ育った地に帰省し、温めていた夢を明かした。「いつか熊本でプロ野球の試合をやりたいので、ぜひお願いします」。

熊本地震で雄姿が崩れた熊本城を復旧するため、来季から本塁打1本ごとに寄付することを決めた。城のすぐ横にある藤崎台県営野球場は思い出の地。中学生のころは、ソフトバンク-楽天戦をスタンド観戦。高3夏には、県大会決勝で秀岳館に1-3で敗れた場所でもある。「思い入れのある球場です。いつか試合をしたいなと思っていた」と話した。

シーズン中から、何度も「熊本の人に勇気と元気を与えられるように」と口にしてきた。ブレザー姿で上京した青年が、日本球界を代表する選手へ。表敬訪問後、地元テレビ局の情報番組に出演した際には、左胸にくまモンのピンバッジが輝いていた。【保坂恭子】

熊本県の営業部長兼しあわせ部長くまモンと並んで取材を受けるヤクルト村上(右)(撮影・保坂恭子)
熊本県の営業部長兼しあわせ部長くまモンと並んで取材を受けるヤクルト村上(右)(撮影・保坂恭子)