<オリックス6-3ソフトバンク>◇29日◇京セラドーム大阪

勝負の後半戦で勢いの差を見せつけられた。敵地でのオリックス3連戦。ソフトバンクは1勝もできなかった。昨年の同時期は対オリックス15戦を消化して13勝2敗。早々と勝ち越しを決め圧倒的な強さを見せつけていたのだが…。7回に4点を挙げたオリックスの攻撃など1死一塁からバントで送って長短4連打。「必勝の気概」が伝わってきた。1年で立場は大きく変わってしまった。

チグハグと言ってしまえばそれまでだが、絶好の先制機会だった2回無死満塁。松田が空振り三振に倒れるとアルバレスが遊ゴロ併殺打。アルバレスは5回に1号ソロを中堅左に運び去った。6回には2死一、二塁で見逃し三振…。守っては4回に福田の打球をグラブに当てて捕球できず(記録は失策)。2点を失うきっかけを作ってしまった。記念のアーチに「自分のミスから点を与えてしまったので、何とか取り返そうと思って打席に入ったよ。真っすぐをしっかり捉えることが出来た」と話した。首脳陣にとっても待望の1発ではあっただろうが、試合の「収支」で考えれば、難しい判断となる。

ちょうど6年前のこの日(現地時間は8月28日)が陽気なカリビアンのメジャーデビューの日だった。オリオールズのユニホームに袖を通し、敵地でレンジャース戦に8番右翼で先発出場。2三振を喫し無安打に終わったが、3番中堅で同じくスタメン出場していたのがオリックス・ジョーンズだった。アルバレスも新天地で必死なのだろうが、逆転優勝を狙うホークスにとって、これからの用兵はさらに難しくなるだろう。1発長打か、つながりの打線か-。3戦で5点では順位を積み上げていくにはあまりにも厳しい。【ソフトバンク担当 佐竹英治】