中日立浪和義監督(52)が強竜打線復活へ前面に立っている。4月13日阪神戦(バンテリンドーム)試合前のフリー打撃で、各打者のケージ前にはそれぞれが予備のバットを打席から数メートル前に寝かせて置いた。右打者なら左中間方向、左打者なら右中間方向を指すように。引っ張らずに、バットを置いたところから逆方向への打球を意識させるための工夫だ。
「フリー打撃で気持ち良く引っ張って、本塁打を打っても試合につながらない。意識を右打者なら遊撃から右翼線の中にどうやったら打てるかと。自然と球を呼び込むようにもなる。引きつけすぎてファウルにする。技術的なことより、そういう意識を徹底する」。
つながらない打線へのいらだちもあった。中日のホームグラウンドは、広さが日本最大級のバンテリンドーム。「この球場で点を取るのは難しいが我々は本拠地」。昨季までリーグ最下位、唯一の400点台の405得点の攻撃力が中日の最大の弱点だった。「今年1年通して、そういう意識でやらせていく」。外国人大砲の獲得は凍結させた。現状の打線をつなげることを優先事項に掲げた。
17日の広島戦(マツダスタジアム)では、打線が2回までに先発全員安打で8点を奪い、広島森下をKO。今季最多18安打をつなげ勝利をもぎ取った。初回に適時打を放ったビシエド、木下、京田はすべて逆方向へ打球を運んだ。「速い球に対して大振りしてしまうと、フライになったり、打ち損じが多い。結果が出る日、出ない日はあるが、チームとしてやっていること。ずっとやっていけば必ずいい結果になっていく」。歴代8位の通算2480安打を刻んだ指揮官の意識改革が、令和の強竜打線に少しずつ伝わり始めている。【中日担当=伊東大介】




