<オリックス1-10ソフトバンク>◇14日◇京セラドーム大阪
悲願に向けて突進しているチームと、目標を失ってしまったチームとの差だったと、言ったら言い過ぎか。ソフトバンクが5回に一挙5点を奪うなど2桁安打&2桁得点。一気の攻撃でオリックスを撃破した。9月に入って今季初の4連敗を喫したホークスだったが、トンネルを抜けると5連勝。6回までに大量10点。秋季高校野球ではないけれど、これじゃまるでコールドゲームではないか。辛勝でも大勝でも、今のホークスが求めるものは一戦必勝の白星。デーゲームで2位日本ハムが楽天に敗れたため、優勝マジックは8まで減った。
雪辱を誓った新生小久保ホークスの今季開幕カードはこの日と同じ敵地・大阪でのオリックス3連戦。初タクトのシーズンインに向け、大きく息を吸い込みながら小久保監督は言った。
「この3年間、ホークスが優勝を逃している間、3年優勝していたのがオリックスさんなんでね。今のホークスの力がどのくらいかっていうのを試せるというか、チャレンジできるいい相手だなと思います。チャレンジャーとしていくというのは選手たちに伝えています。選手たちも常勝って言われた時代から今はチャレンジャーという気持ちなんでね。向かっていきたいと思う」
王者オリックスとの開幕カードを2勝1敗の勝ち越し。チームは波に乗った。V逸の3年間はシーズンの対オリックスにすべて負け越してきた。ホークスにとって21年から3年連続で負け越してきたのはオリックスだけ。V奪回の条件には苦手を作らないことがある。今季のオリックス戦は12勝6敗(1分け)。6戦を残して負け越しもなくなった。さらに勝ち星を積み上げ、挑戦者から王者の称号を手に入れたいものだ。
4年前の9月15日はダイエー時代からコンディショニング担当などでチームを支えてきた川村隆史氏(享年55)の命日。20年のリーグV&日本一を見届けることなくこの世を去った。小久保監督も新人時代からともに汗を流した忘れ得ぬ仲間だ。「頭が下がるほど練習するんですわ」。練習の虫と言われた小久保監督に向けた川村氏の驚いたような顔が思い出深い。空の上から彼も、背番号90が宙に舞う日を心待ちにしているだろう。【ソフトバンク担当=佐竹英治】




