昨年、ダンス部がボディコン姿で踊る「バブリーダンス」で一躍話題となった登美丘高校。その登美丘野球部が4日、春季近畿地区大会大阪府予選4回戦で、センバツ王者の大阪桐蔭と対戦した。

 「強豪私学に勝つには先取点を取らないと」。加味根淳監督は、秘策を用意した。普段4番に座る安川魁人(かいと)内野手(3年)を、チーム結成以来初めて1番で起用した。試合の数日前。打撃練習中に安川が打席に立つと、加味根監督が「ヴーーーーー」と叫び始めた。部員たちも「ヴーーーーー」と叫んだ。「サイレンが鳴ってるうちに初球を打て」と試合開始のサイレンをまねたもの。打力のある安川を1番に置き、第1打席の初球から、早い攻撃にこだわった。

 迎えた大阪桐蔭との4回戦。いつもは後攻を選ぶが、先攻を選択した。1回表、加味根監督の狙い通り、安川は初球を右翼へ落とした。しかし、安川は二塁を狙ったものの、素早い返球でアウトに。加味根監督は「相手の肩のほうが強かったです」と苦笑いした。結果は11-0で5回コールド負けだった。

 「バブリーダンス」のダンス部とは「あまり関わりはないのですが」としながらも、毎年冬には約10分間ダンスをする練習を取り入れている。EXILE(エグザイル)など流行りの音楽に合わせて、加味根監督が考えたダンスを繰り返す。リズム感を養うもので、選手も楽しみにしている練習だ。

 「バブリーダンス」の影響で昨年、学校は大盛り上がりだった。「去年はすごかったです。(元シンクロ日本代表の)青木愛さんが来て、平野ノラさんが来て、郷ひろみさん。テレビ局も全部来たんじゃないでしょうか」。加味根監督は登美丘高校の監督に就任して8年目。春の大会で4回戦進出は、これまでで最高成績だという。「いいところもあったので自信はついたと思う。モチベーションにして」と加味根監督。ブームのダンス部に負けじと? 夏の快進撃を目指す。【磯綾乃】