関西学生野球リーグに所属する近大で、背番号「18」のリリーフ右腕、西本晴人投手(4年=龍谷大平安)が、昨秋から14イニング連続で自責点ゼロを記録した。
同じリーグでは、今秋ドラフト1位候補の関大・金丸夢斗投手(4年=神港橘)が63イニング連続と圧倒しているが、西本が意識するのは高校の同期で、こちらもドラフト上位候補の青学大・西川史礁(みしょう)外野手(4年)だ。侍ジャパンの一員として出場した3月の欧州代表戦でお立ち台に呼ばれる活躍を見せた。
「活躍するのはうれしいんですけど、その半面悔しい部分もあって…。『それに追いつける』じゃないですけど、自分も西川のように全国区になれるように頑張ってやっていきたいです」
西本はそんな複雑な思いを抱いて今秋のマウンドに立っている。龍谷大平安の入学当初は右のオーバースローだったが、「一番出力が出せるのがあの位置」と現在はスリークオーター。「左右に曲がる変化球に一番自信を持っています」。9月21日。春のリーグ王者・関学大との1回戦ではその2つの武器、スライダー、シンカーがさえ渡った。同点に追い付いた直後の9回から登板。2死一塁で右打者を内に沈むシンカーで遊直、10回2死一塁は左打者に食い込むスライダーで一ゴロ。昨秋からレギュラーをつかんだ高校の後輩、伊藤愛都捕手(2年)との“平安バッテリー”で2回を1安打無失点、3奪三振で切り抜けた。
アウトを重ねるたびに気迫あふれるガッツポーズを繰り出し、普段もチームメートとゲームで負けてもリベンジを申し込むほど負けず嫌い。憧れの投手像は、阪急ファンの祖父の影響で応援しているオリックス平野佳寿投手(40)だ。「チームが勝たなあかんところで、抑えるところがかっこいいです」。自分と同じ中継ぎ、抑えで日米通算257セーブを挙げるベテラン右腕の投げっぷりが好きだ。
西本は大学3年の昨春にリーグ戦に初登板し、6月に全日本大学野球選手権で全国デビューし、鹿屋体大戦の最終回を締めた。「自分は4回生で最後なんで、どんな形であれ優勝を目指して。それだけです」。大学最後の秋。9月23日に関学大との2回戦で自責点のゼロ行進は止まったが、リーグ戦は始まったばかり。東都で活躍する青学大・西川の存在を頭に置きながら、昨春以来のリーグ優勝、そして1年半ぶりの「全国区」に向けて、一戦必勝でその右腕を振る。【中島麗】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「野球手帳」)




