近鉄や阪神でプレーした中村良二監督(49)が率いる天理(奈良)が2年ぶりの甲子園切符をつかんだ。中村氏は86年ドラフト2位で近鉄に入団し、阪神に移籍した97年限りで引退。その後、08年から天理大の監督を務め、15年秋に天理監督に就任した。元阪神選手が監督として甲子園に戻るのは初めて。「3年生が1日でも長く野球ができるようにサポートしたい」と意気込んだ。試合は“天理のバレンティン”の異名を持つ4番の神野太樹外野手(3年)が3回、追加点の適時打。内角球に腰を引く姿にカツを入れ、「4番らしい振る舞いをしてほしい」と厳しく育ててきた主砲が、ここ一番で勝負強さを発揮した。

 ◆天理 1900年(明33)創立の私立校。天理教校として発足。1908年に天理中となり、戦後の学制改革で天理となる。生徒数1212人(女子535人)。野球部は1901年創部。部員数70人。甲子園は春23度、夏は28度目。春1度、夏2度優勝。OBに元ダイエー門田博光、元阪神関本賢太郎ら。所在地は天理市杣之内町1260。竹森博志校長。

◆Vへの足跡

2回戦3-2香芝

3回戦9-3法隆寺国際

準々決勝11-1高円

準決勝8-7智弁学園

決勝2-1奈良大付