浮かれるのは、1日だけでいい。第90回選抜高校野球大会(3月23日開幕、甲子園)に出場する駒大苫小牧(北海道)の佐々木孝介監督(31)が、決定から一夜明けた27日、いきなり雷を落とした。内野守備の練習中、コミュニケーション不足でミスを繰り返す選手たちを一喝。明治神宮大会で出た守備の課題克服へ、厳しい姿勢で臨む姿勢を打ち出した。

 細かい送球のズレも見逃さなかった。「こっちに投げろとか、そこでいいとか、味方に表現しろ。試合では、自分たちで伝えあって修正できなかったら負けるよ。何回も言ってきただろ。言ったらできるのに、言われなかったら、なんでできなくなるんだ」。ミス自体よりも、小まめに意思疎通を図り、互いにカバーする意義を、練習を止め約5分間、強い口調で諭した。

 センバツ決定後、26日のミーティングでは「おめでとうがあれば、その反対のことも起こる。より一層、引き締めないと勝てない」と選手に伝えた。主将の大槻龍城二塁手(2年)は「僕らはまだ力不足。生活も野球もやることすべて徹底していかないと」と反省。日々、心を研ぎ澄ませ、成長しながら大舞台に備える。【永野高輔】