第100回全国高校野球選手権記念大会は今日20日、準決勝2試合が甲子園で行われる。

 日大三(西東京)が、最速150キロの金足農・吉田の速球対策に取り組み、攻略のイメージを描いた。19日は兵庫・西宮市内の球場で練習。フリー打撃では「仮想・吉田」で、メンバー外の最速146キロの平野将伍投手(2年)、同138キロの加藤大樹投手(3年)の本格派右腕が約3メートル前から投球。小倉全由監督(61)から「ちょっと速めに」と指示された速球を打ち返した。

 本格派右腕攻略に成功した秘策も、再び実践した。マシン打撃では、約150キロに設定した上で通常より約3メートル前に設置。西東京大会の決勝で対戦した最速152キロの日大鶴ケ丘・勝又温史投手(3年)対策で効果を発揮した練習で目と体に「150キロ」を植え付けた。同決勝でサヨナラ2ランを放った大塚は「一番、自信のある直球を打ち返せれば」と意気込んだ。

 大胆な攻略法も立てた。吉田は直球とともに変化球も一級品で、4試合連続で2ケタ奪三振を記録。小倉監督は「高めの直球、低めの変化球の見極めが大事。自分がボールだと思って、三振なら仕方ないのかな」と見逃し三振を容認した。キーマンに指名された日置は「吉田君を打って、勝つイメージしかないです」と7年ぶりの優勝に向け、必勝を誓った。【久保賢吾】